北海道の駅弁、そして北海道物産展で圧倒的な人気を誇るという「いかめし」。
いかの中にお米を入れた食べ物、というわりとざっくりとしたイメージはありますが、ちゃんと食べたことがあったり、複数種類を食べたことのある人はあまり多くはないでしょう。
函館の土産屋や朝市でいっぱい売っている「いかめし」、ちょっと調べてみました。
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いかめしって、有名な函館本線の森駅・阿部商店のオリジナル料理と思っていたら、昔から作られてきた郷土料理だったんですね。
古来より、イカの胴体の中の内蔵を取り除き、その中に米とかじゃがいもを詰め込んで醤油味で煮込んだ料理は北海道の沿岸にあったそうです。特に渡島半島の渡島地方はその中心でした。
阿部商店がやったのは、北海道産のスルメイカを使い、もち米とうるち米の生米を混ぜて胴体に詰め込んで甘辛のタレで炊き上げ、「いかめし」という名前で駅弁として提供したこと。これが、戦時中の兵士に「腹持ちが良い」と受けたのが人気のきっかけです。
イカと米さえあればできる料理なので、人気に火がついた後は、色々な業者が参入していかめしを製造販売しています。駅弁についても、「釧路のいかめし」、「小樽いかめし」、新潟は長岡駅の「いか味付めし」など、いかが採れる北海道を中心に森駅以外でも買うことができます。
ちなみに、いかめしという名前は商標登録などで阿部商店が独占しているわけではなく、普遍的な名称として、どの業者の製品にも使われています。
函館駅では元祖の阿部商店のいかめしを売っていました。いかめし2尾とタレ袋50gで939円となかなかのお値段です、正直高いです。
函館駅以外では、函館全域のお土産屋でいかめしを扱っています。ただし、函館駅以外ではほとんどが阿部商店ではなく、ほかの業者が作っているいかめしでした。でも阿部商店と比べて安いです。あくまで元祖の味を求めるか、そこまで味に差がないと見越してほかのいかめしを食べるか、そこは皆さんの自由だと思います。
いかめし阿部商店 元祖 森名物 いかめし 2尾入りいか 烏賊 お惣菜 おかず つまみ 珍味 イカ飯 価格:864円 |
函館の食品会社山徳が、独自製法で炊き上げた釜あげいかめし。口コミを見てみると、イカの柔らかさやタレとイカの旨味が染み込んだお米の美味しさなどで高評価でした。
価格:648円 |
函館で水産物・冷凍商品・加工卸を営む成尚のいかめしです。大ぶりのいかの中には米だけじゃなく、うにと帆立が入った豪華バージョンのいかめしです。タレとイカだけではなく、高級食材のうにと帆立の旨味が加わり、かなり濃厚ないかめしになっています。
こちらも函館朝市で売っているのを見かけました。
価格:822円 |
函館でいかの加工食品や海産物加工品の製造・卸を営む株式会社かくまんのいかめしです。こちらは、もち米20%・うるち米80%の配合で、北海道産米の「ふっくりんこ」を使っているのでふっくら・もちもちの仕上がり。
金森赤レンガ倉庫のすぐそばにある大型ショッピングモールはこだて海鮮市場で売っているのを見つけました。
価格:432円 |
同じくかくまんのいかめしです。こちらは、これまでのいかめしのイメージを覆すシンプルスタイリッシュなパッケージ。インバウンド需要の高い函館で、外国人客の購買意欲を目的とした商品展開でしょうか。
これもはこだて海鮮市場で売っていました。
いかめしじゃないけど、いかめしをモチーフにした食品、グッズなどもあります。
阿部商店のパッケージデザインも踏襲したいかめし味スナックは電車の中で食べる軽いおやつとしてちょうど良さそうです。これは函館駅で販売していました。
価格:540円 |
これは通販でみつけました、ネーミングが好きです。
価格:540円 |
いかめしは、北海道を中心に各地で作られている料理でした。そして色々な業者がそれぞれの製法でたくさんの種類のいかめしを作っていました。
元祖としての名声は阿部商店で間違い無いのですが、その分、お値段はかなりお高め。ならば、お値段が半額の山徳や味に大きな違いのある成尚のいかめしにするというのも選択肢としてはありだと思います。
また、いかめしにこだわらず、自分の好みに合わせていかめし関連の食品を買うのもいいと思います。いかめし、意外と奥が深いのかもしれません。