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九州最古の立ち食いうどん「中央軒」では5・6番線ホームのごぼう天がうまい!

電車での旅で駅弁を楽しみにする人は多いと思いますが、駅のホームにある立ち食いそば屋やうどん屋で食べる食事も美味しいものです。

JR九州の長崎本線・鹿児島本線の鳥栖駅には、九州最古とされる立ち食いうどんのお店「中央軒」があります。

しかもなぜか5・6番線ホームにあるお店が一番美味しいとされ、旅の目的地にしたくなるほど美味しいごぼう天うどんが食べられるのでご紹介します。

目次

創業明治25年(1892年)の老舗「中央軒」の歴史

中央軒は、明治25年に鳥栖駅の構内で弁当の立売を始めました。

1903年(明治36年)に建てられ、その後増築はされたものの当時の姿を残すレトロな鳥栖駅

「立売」というのは、ちゃんと店を出して販売する形式のことで、対して、品物を肩がけにして売り歩くようなスタイルは「振売」と呼ばれていました。

その後、大正2年(1913年)には、日本初の「かしわめし」を販売開始します。

かしわめしは、鶏肉を甘辛く煮て、鶏(かしわ)と鶏ガラの出汁で炊き込んだ米飯の上にのせるお弁当です。のせかたは、錦糸卵、刻み海苔と一緒に、四角い弁当箱のの中で斜めにのせられます。

懐古的なパッケージも良い「かしわめし」

かしわめしは、九州や山口の郷土料理・鶏(かしわ)料理から着想を得たお弁当です。

なにげに鳥栖の地名の由来も、この地域が3世紀から鳥を飼育して天皇に献上していた「鳥巣の郷」(とすのさと)と呼ばれていて、それが奈良時代に「鳥栖」になったもので、この血は鶏にゆかりのある場所なのです。

昭和31年(1956年)には、鳥栖駅構内で「麺類売店」と「焼麦」(しゃおまい=シューマイ)の販売を開始します。

これが、九州で初の立ち食いうどんのお店となっています。

また、平成3年(1991年)には「焼麥(シャオマイ)」の販売を開始しています。

お店に貼られていたサインは元力士・高見盛(現・振分親方)のもの。テレビのロケかなんかできたのでしょうか

なお、中央軒で検索するとひっかかる昭和30年に創業した長崎ちゃんぽんの「中央軒」や東京都荒川区根岸で1923年に創業した「中央軒煎餅」は、鳥栖の「中央軒」とは関係ない模様です。

人気はかしわうどんだけど、おばちゃんのおすすめはごぼう天うどん

かしわめしが中央軒発祥だけあり、うどんメニューでも人気はうどんの上にかしわ肉をのせたかしわうどん350円が人気です。

ただ、お店のおばちゃんにおすすめを聞いてみたら「ごぼう天うどん!」とのこと、「んん、なぜだ?」となって聞いてみると、美味しいごぼう天がどっさりでこちらのほうが美味しいよとのこと。

私はごぼうはそんなに好きではありません、きんぴらごぼうとかもほとんど食べないです、だってたんなる土臭い根っこじゃないですか。それでも旅先のテンションでごぼう天うどんをオーダーしてみました。

一人で切り盛りして、手際よく調理

オペレーションは、うどんをさっとゆでてつゆと合わせ、ごぼう天とかしわ肉をのせて完成です。なんだごぼう天うどんでもかしわ肉のるんですね、これなら日本初のかしわと、おばちゃんオススメのごぼう天の両方が食べられて良いです。

太いごぼうが5~6本のる「ごぼう天うどん」

人生で初めてごぼう天のおいしさにまいる

まずは、ごぼう天からいただきます。

食べる前にそのぶっとさに驚きます。もう、丸々一本を適当にぶった切って揚げてある感じです。

初めてこのサイズのまま食べる

かぶりつくとボリッゴリッというすんごい食感。そして、土臭く……ない!なんか美味い!!

いままで食べてきたごぼうってなんだってぐらい、美味しいんです。

別に肉のような旨味があるわけでもないんだけど、ほんのり甘みがあって、それでいてごぼう独特の大地の力強い味があって、美味い!

かしわ肉は、わりと見た目通りの甘辛味で、うどんは立ち食いで出すうどんなのでスピード勝負ってことで柔らかいです。つゆは、煮干し、昆布、二種類の醤油、酒、味醂で作っているそうで、かしわ肉の風味が移って、なかなかに奥深い味に仕上がっています。

名物のかしわ肉

なぜ、5・6番線ホームのうどんが一番おいしいのか

鳥栖駅の構内には、4店舗の中央軒がありますが、なぜか鹿児島本線下りが発着する「6番ホームのうどんが一番うまい」という評判があります。

右が6番線で左が5番線ホーム

その理由をおばちゃんに聞いて見ると、納得のできる回答が帰ってきました。

このホームは特急が停車するホームなので、県外からの旅行客や仕事で来た人が乗り降りする場所。遠くから来た人がホームでうどんを食べて、その美味しさを県外で色々な人に口コミで伝えたから「あの6番ホームのうどん屋が美味しい」という話が広まったと教えてくれました。

そんな話をしていると、特急の「かもめ」がやってきた

確かに、近距離の移動では駅のホームで食事をすることってあまりありませんが、旅で訪れた人が食べて、それを友人知人、同僚などに伝えて広まったというのはかなり信憑性の高い説だと思います。

メニュー

⬛うどん・そば

月見420円、ごぼう天450円、かしわ350円、丸天450円、えび天450円

⬛サイドメニュー

いなり一皿150円、日本酒270円、缶ビール250円

⬛お弁当

肥前路弁当830円、焼麦弁当740円、焼麦上弁当930円、かしわめし700円、あさりめし880円、花つくし(ちらし寿司)760円、焼麦しゃおまい(18粒入)840円、焼麦(9粒入)420円

まとめ

実際にはお店は、5・6番線ホームの島にあるので、5・6番線ホームのお店が正しいのでしょうけど、まぁ「6番線のうどん」のほうが字面とか響きが良いので、6番線と伝わっているのでしょう。

もし特急で鳥栖駅に降り立つ機会がある時はぜひ、その噂が正しいかどうか、自分の舌で確かめてみて下さい。

■店舗情報

・店名:中央軒

・住所:佐賀県鳥栖市京町709

・アクセス:JR鳥栖駅構内

・営業時間:7:00~21:00(5・6番ホーム)、7:00~19:00(改札口横)、11:00~18:30(1・2番ホーム)、11:00~18:00(3・4番ホーム)

・定休日:無休

・電話番号:0942-82-3166

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