駐機しているベトジェットの機体
LCCは片道無料とか1000円以下の航空券とか、とにかく安いセールが魅力の一つです。私も最近では春秋航空日本の737円セールやバニラエアの1980円セールで安く旅行に行っています。
ベトナムのLCC「ベトジェットエア(Vietjet Air)」も強烈なセールを行うことで知られていて、ベトナム本国では0円+諸税・手数料という価格でセールしています。日本では無料販売が法的に無理ということで、なんと片道価格100円のセールになっています。
異常に安いので、ほんとうにその値段で行けるのか、実際の価格はどうなっているのか、どうやってチケットを取ればいいのか、などなど、2018年8月に行われたセールに参戦して調べてみました。
ベトジェットとは
2007年に設立され、2011年から運航を開始したベトナムのLCC(格安航空会社:ローコストキャリアLow Cost Carrier)です。
低価格を売りに、ベトナム国内便を始め、タイ、シンガポール、韓国、台湾、マレーシア、中国、日本、香港、ミャンマー、インド、カンボジアなど、東南アジアに国際線を持っています。
使っている航空機は、エアバスA320と、エアバスのナローボディの最新機エアバスA321。機体にベトナム国旗の色である赤と黄色を使った派手なペイントを施していることで知られます。
ベトナム国旗カラーとペプシの広告がペイントされた機体
また、“派手”と言ったらCAさんがビキニで登場したパフォーマンスも有名。赤と黄色のビキニをまとったCAさんが、機内の通路をランウェイに見立てて、ファッションショーを行いました。
これは、がっつりベトナム当局にお叱りを受けたそうですが、立ち上げたばかりのLCCとしては、話題作りや知名度アップの戦略として最高のパフォーマンスになりました。
ちなみに、ビキニとかふざけているように思えますが、墜落などの重大事故は発生していません。飛行機を整備する整備士さんがビキニを着ているわけじゃないので、安全は守られているようです。
全航空会社の「安全度格付け」を公開しているAirlineRatingsでの評価も2014年は4点、そして2013年は3点に落ちたものの、ここ数年は評価を上げ続けていて、2018年は6点(7点満点中)と上々の評価となっています。(ユーザーレビューでも7.1/10点満点とまあまあ)
ベトジェットの日本路線は
同社の日本初となる路線は2018年11月に大阪(関西国際空港KIX)‐ハノイ(ハノイ・ノイバイ国際空港HAN)線が就航します。
その後は、2018年12月に大阪‐ホーチミン(ホーチミン・タンソンニャット空港SGN)線、さらに関東には2019年1月から成田(成田国際空港NRT)‐ハノイ(ハノイ・ノイバイ国際空港HAN)線が就航します。
実は本稿執筆時、まだベトジェットは日本に飛んできていませんね。
また、関東への便は当初羽田へ就航すべく発着枠の確保をしているという報道がありましたが、成田空港に落ち着いたようです。
100円セールは複数回開催
ベトジェットの公式サイトを見てみると、日本路線を対象にした100円セールは複数回行われています。
2018年7月4‐6日に大坂‐ハノイを対象に、8月8‐10日には大阪‐ハノイ・ホーチミンを対象に、そして最新のセールは同8月22‐24日に成田‐ハノイ、大阪‐ハノイ・ホーチミンを対象にしたセールが行われました。
いずれも日本時間の14~16時という2時間だけで、3日連続で行うタイムセール的な特徴があります。
夏休みはVietjetでベトナム旅行!と名付けたセール
今回、このセールを知ったのは、ベトジェットが東京初就航となる成田‐ハノイ線を発表した時にセールを開催するというニュースでした。
ベトナムに100円で行けるなんて、なんて素晴らしい! もちろん、諸税(燃油サーチャージや空港使用料など)や手数料がかかって純粋に100円とはならないことは重々承知ですが、やはり基本料100円は魅力です。
ベトジェットのセールに参加する前にやっておくこと
これはどのLCCのセールにも共通することですが、そのLCCの会員になっておく必要があります。
厳密には、会員になっていなくても航空券は買えますが、会員になっておくと予約がスムーズにいくのです。
航空券をインターネットサイトで買う場合、日付や便、席などを選んだ後、個人情報を入力する画面になります。その際、会員登録してログインしておくと、個人情報が入力された状態で表示され、ほぼスキップできるのです。
1つの席を争って一秒を争うセールでは、このスキップはかなり大きくなります。
ベトジェットの8月22日~24日のセールに参戦してわかったこと
成田発が選択できない!
14時スタートのセールでしたが、なんと成田‐ハノイを選択しようにも、出発地の一覧にNARITAがありません。
もしかしてTOKYOか?と思い、Tの周辺を見てみても無い。なんと、チケットが買えない状態なのです。
そして到着地にはNARITAを選べる状態になっていて、ハノイ‐成田便は買えるけど、成田→ハノイは買えないという、とんでもないセールになっていました。
自分のブラウザがおかしい?とも思いましたが、Twitterを見てみると同じ症状の人がつぶやいていたので、誰にとっても出発地に成田を選べない状態になっていたようです。
終了間際になって成田発が登場
あきらめてベトジェットのサイトを閉じてしばらく後、セール終了時間の16時ちょっと前に見てみると、出発地にTOKYO NARITA(NRT)が登場していました、慌てて追加した模様です。
喜び勇んでセール価格のチケットを探すも、1週間ぐらいの滞在を考えていたのですが、行きと帰りで両方共100円チケットを買えるスケジュールが組めませんでした。
片方(行きor帰り)は100円でも片方は一応プロモ価格だけど5000円とかになっちゃうのです。
どうやら100円セールでも100円の日と5000円の日があるみたいですね。そもそも、土日祝はセール価格の設定がないセールですし。
でも後で考えれば、5000円でも安いので買っておけばよかった… そしたら2万円ぐらいでベトナムいけたのに。
3日開催の仕組み
たいていのセールは◯日◯時にスタートして◯日まで販売、売り切れたら終了、という形です。
毎日2時間だけ、そして3日間というタイムセール形式はベトジェットが初めて。
もしかして、毎日100円セールで販売される席数が決まっているのかな?(3日間、毎日スタート時には100円の席が補充された状態)と思いましたが、3日目には最初から100円の席はない状態だったので、単純に初日から限られた100円の席を奪い合うセールになります。
セール3日目、開始すぐの選択画面。セールチケットはsold outを示す「航空券なし」となっている
100円だけれども往復総額は1万5680円に
よくLCCがやるトリックとして、基本料は安く、だけど諸税とか手数料が高いって手法があります。
ベトジェットもそれに漏れず、100円のチケットでも成田→ハノイで7510円、ハノイ→成田で7970円がプラスされるので、もし行きも帰りも100円の往復チケットをゲットできたとしても往復で1万5680円になります。
それでも十分に安いんですけどね。ちなみに、自分が取ろうとした、2019年1月・2月あたりの成田‐ハノイのチケットを調べてみるとスカイスキャナーでエアマカオが約3万2000円、ベトジェットが通常価格で約3万8000円、ベトナム航空が約3万9000円です。
攻略法
ベトジェットのセールの攻略法は、まず第一に会員登録を済ませておくこと、そしてセール開催日の初日の14時までに公式サイトにアクセスしてチケット購入手続きを始めるのがベストです。
3日間あるからって2日目や3日目ではだめです、2日目や3日目だけの目玉価格とかありませんので注意を。
13時59分までに出発地、目的地、日付の選択を済ませて「フライトを選ぶ」ページを表示させておいて、14時になったら更新してセール(プロモ)価格を表示させるという手も有効だと思います!
ベトジェットのセールの感想
ベトナムに総額1万5680円で往復。100円セールで往復ともに100円チケットを入手できれば、通常価格よりも約2万円安く、かなりお得感があります。
一方、通常価格ならフラッグシップキャリアであるエアマカオやベトナム航空とほぼ同じ価格帯になり、3万円台の航空券でいくなら、ベトジェットよりちゃんと機内食やドリンクもサービスされるエアマカオやベトナム航空を利用したほうが良いでしょう。
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