参道が川を渡り神社という神域で川遊びもできる「四阿屋神社」

佐賀県鳥栖市を訪れたら行ってほしい場所の一つが「四阿屋神社」(あずまやじんじゃ)です。

城山に向かって登りかかる坂道の途中にある神社は、派手な装飾だったり荘厳な彫刻などはありませんが、境内を川がさらさらと流れ、豊かな緑に囲まれた環境は下界の喧騒を忘れて、心から安らげます。

また、のんびりするだけでなく、やんちゃに川遊びをすることもでき、メリハリをつけた楽しみ方をできるのが魅力です。

「四阿屋神社」の歴史

初見ではかなり難読なその読み方は「あずまやじんじゃ」です。

初見殺しの神社名

あずまやって普通は東屋と書くと思いますが、四阿と書いてあずまやと読ませることもできます。

阿は棟を意味しているのですが、棟は屋根の天辺の直線部分(陸棟)やそこから軒先に向かって伸びる直線(隅棟)に対して使われる言葉です。

つまり、天辺から4つの棟がおりていて、屋根の平面部分が4つある建物も四阿(あずまや)と呼ぶのです。

んで、なぜこの神社が「あずまや」なのかというと、日本武尊(やまとたけるのみこと、倭建命とも)が九州南部・熊本周辺に勢力を持っていた熊襲を征討する際、この地に立ち寄って「あずまや」を建てたことに由来するそうです。

熊襲征討は景行天皇の時代とされているので1~2世紀の出来事ですが、神社が創建されたのは、662年(天智天皇元年)に熱田神宮の分霊を勧請して創建されたと伝わります。

また、戦国時代に筑紫氏が城山に勝尾城を築いた際は、四阿屋神社と葛籠城、家臣団の屋敷で一つの地域を形成していました。

長崎自動車道の側道から、四阿屋神社や葛籠城、高取城、筑紫氏館跡方面を望む

参道が川の中を通り、夏は遊泳所にもなる

四阿屋神社は城山から流れ落ちる河内川を渡ってたどり着く神社です。

参道の入り口

今では神社の東側に道路があって、そちらから境内にアクセスできますが、昔は森が深かったのでしょうか、南側から一度川へと降り、一部が飛び石になった参道を渡って神社へとお参りする形になっています。

参道は一度川に降り、渡りきってから左へ折れて境内へと上る

参道の川の真ん中から川上を見れば小さなダムのように堰があり、そこを白糸のように滝が流れる姿はなんとも清々しい趣です。

参道と滝

滝壺周辺は、滝壺と言っても大人のひざぐらいの深さしかありませんが、子どもにとっては泳げる天然のプールになっていて、7月末から8月末までは正式に遊泳場としてオープンします。

滝の前にメタリックブルーの尾っぽと茶色い羽が美しいカワトンボがいた

また、堰の上も浅い水たまりになっていて、ここはすねぐらいの深さなので、初夏でもひんやりと気持ちよく水遊びができます。

滝の上の水たまり

川に足を浸しながらご飯を食べていた子ども。子どもって教えなくても自然の楽しみ方を見つけ出すのが上手

さらに上流にいくと岩がごろごろとした渓流になっていて、昆虫がいたり、カエルがいたりします。石をひっくり返すとサワガニがささっと逃げることもあります。

一気に渓流っぽくなる

カエルも涼を楽しんでいるみたいだった

樹齢600年の大楠が見守る境内

境内には樹齢600年の大楠を始め、一位樫(イチイガシ・樹齢300年)、椹(サワラ・樹齢250年)、小判黐(コバンモチ、樹齢250年)など、古木が生い茂り、数百年の時を経て旧養父郡の惣社を見守ってきました。

本殿の真横に大楠

本殿(拝殿)には天井のマス目一個一個に天井絵が描かれ、植物や鶏、魚など様々なモチーフで埋め尽くされています。

また、本殿前の狛犬は、その歴史を物語るような風格があってなかなか見ごたえがあります。

本殿前の狛犬は頭からほほにかけて苔に覆われていた

■施設情報

・名称:四阿屋神社(あずまやじんじゃ)

・料金/時間:境内自由

・住所:鳥栖市牛原町1371-4

・アクセス:JR新鳥栖駅から車で約10分・自転車で約15~20分

・電話番号:0942-85-3605(鳥栖市役所 産業経済部 商工振興課 商工観光労政係)

・駐車場:無料駐車場あり