函館朝市には、色々な名物がありますが、アトラクション・ショー・グルメの3要素を兼ね備えた「イカ釣り」という遊びがあります。
イカを自分で釣り、さばく様子がみられて、最後に美味しくいただけるお店「元祖活いか釣堀 駅二市場活いか釣堀」は、「駅二市場」という屋根付きの大きなショッピングエリアにあります。元祖と名乗っているのは、函館朝市にはこのお店を真似たイカ釣りをやるお店がほかにも数軒あるからです。
ここでは、「駅二市場」のイカ釣りを中心に釣り方のコツなどを解説し、最後に函館朝市全体を見て回って調べた価格比較を紹介したいと思います。
目次
大きなやぐらが目印の「駅二市場」で体験
イカ釣りのお店は「駅二市場」のちょうど真ん中にあります。ずらりと並ぶ海鮮の商店が途切れ、大きなイカ釣り用の水槽とイカモニュメントがあるのですぐに分かります。
価格は当日の時価になるので看板でチェックしてください。時期やイカ釣り漁の豊漁・不漁で価格が変わるそうで、約500~1700円ほどの価格差があるそうです。私が行った4月末は600円とすごくお得な値段でした。
イカの種類は季節によって異なる
また、イカの種類は冬~春期(函館漁協の漁期2月~4月)は「ヤリイカ」(身は薄めだが甘くて美味しい)、夏~冬期(函館漁協の漁期6月~1月)は「マイカ(スルメイカ)」(ばりばり・しこしこの食感が楽しめる)の2種類が季節替わりになっています。
イカは、函館の漁港から水産物地方卸売市場に卸されたばかりのイカを生きたまま直送しているので新鮮そのものです。
よく見ると時々水槽内で白いイカと赤いイカが交じることがありますが、白は平常心のイカ、赤は刺激などで興奮状態にあるイカになります。
さて、イカ釣りを体験する方は、お店の方にお金を払って体験開始です。だいたいの場合水槽の回りにきれいに行列ができているのでそこに並びましょう。イカ釣りは同時に複数人が参加することはできず、一人だけの参加になります。
イカ釣りのコツ、注意点
イカは楕円形の水槽に数十匹泳いでいます。釣る時はイカの耳(えんぺら)にひっかけるようにします。これはひっかけやすいという利点と、さらに釣り上げた時にイカが吐き出す墨とか水がかかりにくくなるという利点があります。あと、胴体、足を釣るとイカの足が糸に絡んで取り外しにくくなるというデメリットもあるそうです。
胴体とか足にひっかけてしまうと、口が水平とか上向きになるので、吐き出した水が盛大に服とかにかかってしまう可能性が高くなります。まぁ、耳にかけても元気な奴が思い切り水を吐けば結構回りの人にかかっちゃうんですけれどもね。
すごく潔癖症とか、服に海水なんてとんでもない!って人が周りにいる場合は、遠くから眺めるだけがいいかもです。
釣り上げたイカは目の前の屋台ですぐにさばいてくれる
釣り上げたイカはバケツに放り込んですぐに水槽脇の屋台に運び込まれます。そこにはイカをあっという間にさばいてくれる職人さんがいて、その美しい包丁さばきを見せてくれます。
ほんとすぐですね。胴体を縦に切って足の部分と切り離して、頭と足をまな板の端っこにのせてイカが立ち上がるパフォーマンスも見せてくれます。
あとは胴体と耳を切り離し、耳の部分を切り分け、胴体はさっさっさっといかそうめんにして、最後は足をゲソと頭の部分に分けて完成です。
実食は水槽そばのテーブルか2階の「朝市食堂二番館」で
お皿にのった釣りたて捌きたてのイカは水槽を取り囲むように設置されたテーブルで食べることができます。
やはり鮮度が良いからでしょうか、コリッコリとねっとりの中間て感じの歯ごたえで、ギュムギュムと噛めば噛むほど甘みを感じて美味です。イカの肝(ゴロ・ワタ)も美味しいです。あと、ゲソは吸盤が口の中で吸い付いてくるのが面白いです。
また、イカ刺しだけじゃなくて定食にしたい、刺盛りとかイカ塩辛とかと一緒にビール、お酒も飲みたい、という人は、イカがさばかれる前にバケツに入れたまま2階の「朝市食堂二番館」に持っていけば、そちらでさばいてもらうことも可能です。
函館駅から徒歩2分
電話:0138-22-5330
営業時間6:30~13:30(イカがなくなり次第終了、季節により変動あり)
第3水曜(7~9月・12月は無休)
席数15席(小上がり3卓)
函館朝市内でのイカ釣り価格調査
駅二市場内のイカ釣堀以外のイカ釣りサービスは函館朝市内で結構見かけます。ここでは見かけたお店全部をご紹介します。
「駅二市場活いか釣堀」600円
「高田屋」1200円
価格が判明している中では最高値。高いだけあって釣っている人は1組で行列はなかった。
「栄屋」1000円
公式ホームページには「6月~11月頃までの真いか漁の時期の期間限定でいか釣り体験コーナー開催」とあったが、4月末のヤリイカでもやっていた。
「船岡商店」1000円
すずや食堂・船岡商店と2店舗が隣接するお店でもイカ釣りやってます。「高田屋」「栄屋」が函館朝市協同組合連合会非加盟なのに対し、「船岡商店」は加盟店なので一応の安心感はあります。
「マルジュウフーズ」価格不明
「いか釣りやってます」という発泡スチロールに書かれた看板はあるけれど、店頭には水槽なし。カニとかが陳列されている奥に水槽があるので、そこにイカがいるのかもしれない。
「店名不明」価格不明
写真フォルダ眺めていたらありました。店頭の発泡スチロールに活イカが入っていました。これ単に生きている新鮮なイカを展示しているだけで釣りサービスはないかもです。
駅二市場以外では4店舗ではっきりとイカ釣りやってました。どこも価格は駅二市場の600円を大きく超える1000~1200円。これは、少し行列に並んでも駅二市場のイカ釣堀でやるのが安くお得で良さそうです。ただ、駅二市場は人気店だけあって、常に行列ですし、お昼ぐらいにはイカが全部釣られて売り切れ閉店になることがあります。
どうしてもイカ釣りやりたい、という人にとっては少しお高くても駅二市場以外でのイカ釣り店でやる価値はあると思います。
まとめ
イカを釣るという「アトラクション要素」、さばく様子が特等席で見られる「ショー要素」、捌きたてを食べられる「グルメ要素」が揃うかなり充実の函館朝市のイカ釣り。
自分が行った時は台湾のメディアが来て撮影も行っていたように、海外からの注目度もかなり高いようです。
楽しめて美味しくてのイカ釣り、函館朝市に行った際はぜひやってみてください。
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