伊豆下田駅前で金目鯛やあぶらぼうずを食べるなら「徳造丸」がオススメ

下田は、南伊豆町と並び、伊豆半島最南端の観光地。

相模湾に面した温暖な気候(年間平均気温15.5度)と白く美しい砂で知られるビーチは南国リゾートの趣きがあります。

また、良港を持ち、金目鯛の水揚げ高が全国1位など、豊富な海の幸グルメも誇ります。

2017年4月に下田を旅した時に楽しみの一つだったのが海鮮料理で、ランチで立ち寄ったのが、美味しい海の幸を堪能できる食事処「網元料理 徳造丸 下田店」でした。

「徳造丸」には金目鯛を中心に、あぶらぼうずなど、網元ならではの漁師料理が揃うので、ここで紹介したいと思います。

目次

下田駅を出て徒歩1分以内のすぐの場所にある「徳造丸」

下田駅を出て、ロータリーの向こう側に見えるのが「網元料理 徳造丸 下田店」。

ビルの壁面に大きな魚のレリーフがあるので、すぐにわかると思います。

伊豆急下田駅の改札を出て左へ進み、ターミナルを渡った先に見える

このお店は、大正15年(1926年)に伊豆稲取を母港として、金目鯛漁をメインにした網元として創業した老舗。

漁船を所有して魚を採っていた網元ですから、魚の目利きは一流です。

現在は、船は出してはいませんが、地魚料理・網元料理を提供する食事処を3店舗(稲取本店・稲取魚庵・下田)、海産物を扱う土産店・海鮮家を7店舗(稲取・下田・八幡野・伊豆高原・伊東・熱海・箱根)営業、ネット通販にも対応して、かなり手広くやっています。

テレビの取材も毎月のように受けていて、伊豆界隈では名の通った名店です。

店前には写真付きのメニューがある

我々が入店したのは土曜日の12時ちょっと前。

店内は予約のお客様で一杯になっていてなかなか忙しそう。

10分ほど待ってから席に通され、オーダーしてから10分ぐらいで料理が到着しました。

イチオシはやっぱり伊豆近海で採れた「金目鯛」

「網元料理 徳造丸 下田店」では金目鯛を使った料理だけで

金目鯛煮魚と刺身膳2100円

金目鯛煮魚の大漁膳2400円

金目鯛焼魚と刺身膳2100円

金目鯛しゃぶしゃぶ膳2800円

金目鯛味くらべ膳2800円

金目鯛二色丼2500円

などが揃い、まさに金目鯛尽くしと行った感じ。

金目鯛は白身魚ですが、脂が乗って味わいが良く、伊豆や房総などで名物とされている魚で、中でも秘伝の甘じょっぱいタレで煮た煮魚は逸品です。

この煮魚の事を徳造丸では漁師煮と呼んでいます。

漁師煮はお土産としても大人気

徳造丸のお膳セットでは、金目鯛煮魚プラス金目鯛刺身や、金目鯛煮魚プラス金目鯛焼魚など、金目鯛を味わい尽くせるセットが揃っているのが魅力です。

また、金目鯛しゃぶしゃぶ膳という、新鮮な金目鯛だからこそできる、独特な食べ方もあり、「金目鯛ならお任せという」、お店の自信も伝わってきます。

友人が頼んでいた「金目鯛煮魚と刺身膳2100円」

希少な深海魚の「あぶらぼうず」は脂分たっぷりのプリプリ白身魚

また、「徳造丸」では、珍しい深海魚「あぶらぼうず」が常時食べられるお店でもあります。

ギンダラ科アブラボウズ属の「あぶらぼうず」は脂坊主・油坊主などとも表記され、主に北太平洋の400mの深海の岩場などに生息し、相模湾などでは1000mの深海でも採れるそうです。

小田原などの足柄地方では「おしつけ」とも呼ばれ、地魚として地元の人々にも愛されています。

肉質は体脂肪率が40%を超え、上質な脂がのった全身トロといった感じ。

プリッとした歯ごたえと、脂身の旨味が美味しい高級魚です。

テレビ番組の「有吉弘行のダレトク」で厚切りジェイソンが食べていたり、「金曜eye」で照英が食べていたりして、最近は露出も増えてきていますが、そこまで漁獲量が多い魚ではないため、常時食べられる「徳造丸」は貴重なお店ともいえます。

あぶらぼうず煮魚のアップ

実は、あぶらぼうずはその脂身の多さから、体質的に脂質(グリセリド)分解酵素が少ない人が食べると、脂を消化しきれずに腹をこわして下痢などの腹痛を起こすこともありますが、友人は大丈夫だったようで無事に翌朝を迎えていました。

友人がオーダーした「あぶらぼうず煮膳2700円」

「あぶらぼうず煮膳2700円」には、12~13cmほどのあぶらぼうずの煮魚をメインに、数種類の刺身と黄飯御飯(きめしごはん)、金目鯛のアラ汁が付きます。

写真左手前にある黄飯御飯は稲取の郷土料理で、「くちなしの実」で色付けしたもの。色がついているだけで、味的には普通の白米と何ら変わりはありません。

稲取では、家の建前やお祭り、お祝い事、目出度い行事などで出される縁起物だそうです。

限定の「海女丼」は漬け魚が何種類ものって色々な味が楽しめる

私が食べたのは金目鯛でもあぶらぼうずでもなく「海女丼」。

海女丼のアップ

金目鯛はホテルの夕食で出ることがわかっていたし、あぶらぼうずは脂っこすぎるのでは…という警戒心から避け、いろいろな魚が食べられて、しかも“限定”という言葉に引かれて海女丼を選びました。

魚の種類はその時々によって異なるようで、「どんな魚が入っているんですか?」と聞くと、店員さんは「マグロ・カンパチ・メダイ・オナガ・ソデイカ」と書いたメモ書きをもってきてくれました。

このお店、入店時の対応といい、接客のレベルも高いです。

お味は、魚の旨味とタレの漬け具合が丁度良く、また、エビの食感もいいアクセントになり、かなり美味しい海鮮丼でした。

また、汁物として金目鯛のアラが2~3切れ入っているあら汁が付いたのですが、単品で追加注文するかどうか真剣に迷うほど美味しかったです。

メニューには汁物としか書いていないので、あら汁が出るかどうかはその日の仕入れによって異なるのかもしれません。

「海女丼2100円」のセット。海鮮丼のほかに、烏賊珍味、あら汁、香の物、そしてデザートとして心太黒蜜(ところてんくろみつ)が付いた

メニューの構成はお膳と丼がメイン

このお店のメニューは、「お膳」と「海鮮丼」の2つがメインです。

「お膳」はメイン料理のほかに、黄飯御飯、汁物、小鉢、香の物、心太黒蜜が付き、いろいろな味を楽しめます。

お膳の一例(徳造丸ホームページより)

お膳の一例(徳造丸ホームページより)

一方、「海鮮丼」は白飯の上にのった海鮮を御飯と一緒にかきこむイメージ。

こちらも複数の海産物がのった丼が用意されているので、どれにしようか迷います。

海鮮丼の一例(徳造丸ホームページより)

以上が男三人旅でオーダーした金目鯛、あぶらぼうず、海鮮丼の紹介です。

メニューにはほかにも、稲取の郷土料理「げんなり寿司(ゲンナリスシ)」やユニークなデザート「飲む!ところてんパフェ」、単品料理の「あわび漁師煮3500円」「伊勢海老3000円~5000円」、舟盛3900円~など、様々な海の幸が揃っているので、下田で海産物を食べたいと思ったら「徳造丸」が絶対のオススメです。

また、食事の後は、1階の土産屋で金目鯛煮魚や干物などの海産物土産を購入できるので、一箇所で食と土産を済ませられるので、非常に使い勝手の良いお店と言えます。

⬛店舗データ

住所:静岡県下田市東本郷1-1-23

電話番号:0558-23-7200

営業時間:11:00〜17:45(17:00ラストオーダー)

※連休期間中、夏休み期間中(7/20〜8/31)、年末年始(12/29〜1/5)期間中
11:00〜20:45(20:00ラストオーダー)

※半日営業 11:00〜16:00(ラストオーダー 15:00)

定休日:水曜日(祭日の場合は営業)、年末年始・G.W・お盆期間は営業