2011年3月11日の東日本大震災による福島第一原子力発電所のメルトダウン(炉心融解)により、福島を始めとして関東にも放射能がばらまかれ、原子力発電所のイメージは地に落ちました。
私も、人間の手に余るエネルギーを使い続ける必要はない、という考え方になったのですが、実際に原発がどのような施設・システムなのかははっきりとは分かっていませんでした。
そこで、佐賀を旅した時に、玄海原発の資料館的な施設「玄海エネルギーパーク」に行こうと思い当たったのです。
目次
「玄海エネルギーパーク」はガイドさんの説明でより深くわかる
「玄海エネルギーパーク」は、九州電力が運営する「玄海原子力発電所」(玄海原発)のシステムや仕組みなどについて学べる施設です。
高さ13mの実物大の原子炉模型があったり、緊急時に原発の運転を停める制御棒の模型があったり、プルトニウムとウランの役割の解説などがあったりして、東日本大震災後にテレビで散々やっていた原発の仕組みについて、ガイドさんの説明を聞きながら学べます。
正直、自分の目だけで見て回るよりも、ガイドさんの説明を受け、自分の頭のなかで消化して、わからないところは聞く、というスタイルで館内を回ったほうが、一人で観覧するよりも数倍理解できると思いました。
私が訪れた時は、館内に入るとすぐスタッフさんが寄ってきて、ガイドが必要かどうか聞いてくれました。ガイドの予約などは必要ないようです。
所要時間は約40分です。
ガイドさんが付く見学コースでは、全ての展示で説明が有るわけではなく、途中途中の展示は飛ばすことになります。
なので、時間に余裕があるならば、ガイドさんの説明を聞き終わった後、また最初から自分の足で見て回って、学んだことを反芻しながら展示を見ると、よりよく原発のことが理解できると思います。
ガイドコース以外の展示
原子力シアター
原子炉の働きや原子力発電のしくみをCGで紹介してくれる。
原子力ゲーム
原子力に関するクイズに答えながら遊ぶゲーム形式。
大きなガラス張りの観賞用温室
玄海エネルギーパークと玄海原発の間にある、玄海原子力発電所の廃熱を利用しているという小さな植物園。
ただ、自分が訪れた2017年5月は原発は稼働していないので、何の熱で運営しているかは不明。
館内には、蘭をはじめ世界各地の植物が約200種類・1万6000本揃っています。
アスレチックなど“遊び”がメインになった施設「あすぴあ」
あすぴあは原発のエネルギーと遊び、学ぶをテーマにした施設。
そう言うと固そうですが、バーベキュー広場やそりゲレンデ、ピクニック広場、野外コンサート広場からなる単なる子供と大人の遊び場です。
1階には展示エリアがあり、エネルギーについて学んだり、燃料電池・太陽電池搭載の電動カートに乗れたりします。
まとめ
見学してみての感想は、「原発の安全管理がほんとうに完璧ならエネルギーとしてあってもいいのでは」と思いました。
ただ、理念やシステムは立派でも所詮人間です。絶対にどこかでゆるみは出るし、ヒューマンエラーは防げない。
何らかの不安を抱えながらなら絶対に稼働させるべきではないし、人の介在を極力減らして機械化できるなら、原発はあっても良いのではと思いました。
感想は人それぞれだと思います、ぜひ行ってみて、自分なりの原発感を見つけてみて下さい。
■施設情報
・名称:玄海エネルギーパーク
・料金:入館、ガイド無料
・アクセス:JR唐津駅から車で30分、昭和バス玄海原子力発電所行・バス停玄海エネルギーパークからすぐ
営業時間:9:00~17:00
・定休日:第3月曜(祝日の場合はその翌日)、年末年始(12月29日~1月2日)
・電話番号:0955-52-6409
・駐車場:無料普通車50台
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