春秋航空日本の片道747円というセールに釣られて計画した佐賀の旅も最終日(2017年5月30日火曜)。来る前は、佐賀の名所を一つも言えなかったけど、巡ってみれば、吉野ヶ里遺跡、呼子、唐津、玄海原発、棚田群、とんこつラーメン、ごぼう天うどんなど、色々な素晴らしいものを見たり、体験したり、食べたりできた。
最終日は飛行機の時間まで、ちょろっと世界遺産を見て、名物の井手ちゃんぽんを食べに行こうと思う、このまま素晴らしい旅が最後まで素晴らしく終えられることを願って、最後の日をスタートさせる。
目次
午前中は「ゲストハウス葉隠」の共有スペースでお仕事
午前中は、「ゲストハウス葉隠」の1階共有スペースでパソコンを開いてお仕事をさせてもらう。昨晩は自分以外に一人泊まっていたようだが、自転車で旅をしているひとらしく、朝早くチェックアウトしていった。
ご利益スポット満載の佐嘉神社を参拝する
仕事を終えて、12時前には軽い佐賀市街の観光に出発。バスで、「佐嘉神社」へと向かう。佐嘉神社は、佐賀藩10代藩主鍋島直正と11代藩主鍋島直大を祀った神社。それだけではなく、敷地内には、開運・勝利・招福の神「松原神社」、礼道・芸道・学問の神「松根社」、家内安全・商売繁盛の神「松原稲荷神社」、開運・招福・商売繁盛・くじ当選の神「松原恵比寿社(とんさん恵比寿)」、台所・厨房の神「佐嘉荒神社」、水害水難避け・災難除け・子供の守り神(安産神)「松原河童社」の計7つの神社があり、ご利益が有り余る神社となっている。
あと、トイレがすごくレトロな洋館風の建物で良い。
バスから見える産業遺産「筑後川昇開橋」
少しでもご利益を得ようと、境内をうろうろした後は、バス停佐嘉神社前から佐賀市営バスの諸富・早津江線に乗って世界遺産の「三重津海軍所跡」を目指す。バスは1時間に1本、12時18分発のバスは絶対に逃せない。
バスに乗ってローカルな風景を楽しんでいると、川にかかる赤い鉄橋が見えた。これは「筑後川昇開橋」というもの。昭和62年まで国鉄の汽車が通る時は平らに、船が通る時は橋の中央部分が上に平行移動でスライドするという昇開橋だ。無骨な赤い鉄橋は、いかにも古き産業遺産といった佇まいだが、今でも昇開は可能で、定時になると昇降するほか、見学者が訪れると管理人さんがその場で昇降させてくれるという。時間に余裕があったり、車だったりしたら、訪れたい場所だけど、今日はそのどちらもないので、遠くから眺めるだけにする。
バスはやがて「三重津海軍所跡」の近くのバス停上下角に12時40分に到着する。ここは世界遺産なのにぴったり施設最寄りのバス停はなく、ちょっと歩かなくちゃいけない。自分は軽い街歩きなら好きなので、いいけれど、不満に思う人もいるだろなーと思いつつ、恵比寿様がいたり、水路なんかを見ながら施設へ向かう。
あっけなくアクセスできる「三重津海軍所跡」
歩いて東側からアプローチすると、入江のような場所にでる。ここは海軍所のはじまり「御船手稽古所(おふなてけいこしょ)」が置かれていた船屋地区にあたり、世界遺産はすでに始まっている。こんなに安々と敷地内に入れる世界遺産はそうそうない、素晴らしい。
ここは、佐賀藩で理化学研究をしていた人物の名を冠した、「佐野常民記念館」がビジターセンターとして機能している。「三重津海軍所跡博物館」みたいな直接的な名前じゃないのでわかりずらい。周辺には、民家しかなく、世界遺産と行っても遺構は土に埋まっているので、記念館に行くしか選択肢がないので迷うことはないが。
記念館にはいって、まずは「みえつSCOPE」というVR機器を無料で借りる。これは、遺構が土中に埋まっている「三重津海軍所跡」独特のシステムで、かつてあった造船所などをヴァーチャルリアリティで見ることができるもの。名護屋城で使わせてもらった、ARコンテンツのバーチャル名護屋城と使うデバイス(機器)が違うだけで、ほぼ同じシステムだ。
ヘッドホンをして、ゴーグルを片手にうろうろする姿は、はたから見れば滑稽だろうが、平日の中途半端な時間に、ここを訪れているのは自分だけで、なんの恥ずかしさもなく使うことができた。こんなに空いている世界遺産は、パラグアイのトリニダー遺跡以来だ。
江戸時代の海軍の跡をVRで堪能したら、戻って機器を返却、記念館の展示を見て回る。ここは、無料の展示と有料(大人300円)の常設・企画展示室からなる。有料の方は佐野常民に関する展示だが、興味がないのでスルー。
無料部分ではドームの円形スクリーンで迫力の海軍所が見られる「みえつドームシアター」や三重津海軍所跡に関する模型、原寸大パネル、遺物などの展示を見てまわる。意外とドームシアター面白いし、模型で実際に埋まっている姿をリアルに想像できて良い。所要時間は、VRと記念館の無料部分を見て回って1時間弱といった感じだ。帰りはインフォメーションでバス停を聞くと、バス停中早が近いと言うので、往路とは違うバス停に向かう。
バス停までは徒歩で7分(550m)、上下角だと徒歩10分(800m)なので、たしかにこっちのほうが近い。というか、施設を去る時に正面玄関付近でなんとバス停三重津海軍所跡を発見。しかし、このバス停は土日曜祝日のみ運行される「ぐるっと世界遺産観光バス」のみが停まるものだった。
世界遺産だけど誰も来ないような場所だ、それに施設は狭い道が入り組む民家の奥にあるので、バスを入れるのも簡単ではないのだろう。晴れている日なら全く文句はない、バス停まで歩いて行って、13時56分発の帰りのバスに乗り、今度は、佐賀駅方面に向かう途中にある「井出ちゃんぽん 諸富店」を目指す。
地元の名物ちゃんぽん屋「井出ちゃんぽん 諸富店」
「井出ちゃんぽん 諸富店」の最寄りのバス停は、ちょうどお店の前にはなく、手前のバス停小杭で下りて4~5分ぐらい歩いてお店に到着。お店の建物は、なんか倉庫か町工場を居抜きで使ったような外観、ちょっと不安だ。
14時台という中途半端な時間もあり、店内には先客が2名だけ。広い店内、カウンターとテーブルという店内デザインは、昨日の「牧のうどん」と似ている。
オーダーは、特製ちゃんぽん きくらげ・卵入り880円をオーダー。大好きな卵ときくらげが入るとあればオーダーせざるを得ない。ちゃんぽんは具材多め、味はあっさりめ。きくらげの多さに満足だ。さて、ちゃんぽんは食べ終わったが、バスはまだまだこない、次のバスは15時6分発で、まだ20分ぐらいある。
申し訳ないが、店内も混んでいないし、長居させてもらい、バスが来る10分ぐらい前になってからお店を後にする。帰りは来た時と別のバス停・野町に向かう。こっちのほうがバス停小杭よりも1分ほど近い。さて、バスは15時半ぐらいに佐賀駅のバスセンターに着く。空港行きのバスは17時35分なので、2時間の余裕がある。
旅のしめに「佐賀ぽかぽか温泉」という選択
さてどうしたものかと、Googleマップで駅の周りをぐりぐり見ていると、「佐賀ぽかぽか温泉」というのが目についた。温泉までさくっと行けて、1時間ほどゆったりして、帰ってくればちょうど空港行きのバスの時間になるはず。これは良いと、バスの時間を調べるとちょうど良いことに15時40分発の便がある。本数が少ないなか接続ピッタリは気分が良い。ただ、この路線はバス停・ぽかぽか温泉前へ行くルートと、バス停・夢咲コスモスタウンのルートがあり、40分のは夢咲コスモスタウンルート。仕方なく、バス停・夢咲コスモスタウン北で下り、4~5分ぐらい歩いて温泉へ向かった。
ここは町中にあるのに温泉は地下600mから湧く天然温泉。日本はつくづく温泉大国だと実感する。料金は大人690円。お風呂は、東屋がかかる露天風呂を内湯が取り囲むなかなか特殊な作り。町中で、露天風呂を周囲の目から守るためには、この作りということだろう。内湯には、主浴槽、冷水風呂、ヘルツバス、ジェットバス、サウナバス、塩サウナ、足湯があり、露天には寝転び湯、壷湯があった。内湯、露天、内湯、露天て感じで色々なお風呂を堪能し、旅の疲れをさっぱりと洗い流すことができた。
帰りはすぐそばの「ゆめタウン佐賀」に行き、スーパーの食品館でビールを購入。湯上がりのビールを飲みながらバスを待ち、17時発のバスで佐賀駅まで行き、予定通り17時35分の空港行きに乗り、佐賀空港には18時10分に到着した。
最後は佐賀空港をぶらぶらして佐賀の旅を終える
すぐに春秋航空日本のカウンターで搭乗手続きを済ませる。その時、手荷物が5kgをオーバーしていたが、パソコンが入っていると言ったら、再計量なしでOKだった。確かパソコンとかカメラは重量に含まないんだったけな。
後は、搭乗時間まで空港内をぶらぶら。展望・送迎デッキが有料100円というのに驚いた、有料なんて空港、ほかにあるのだろうか。ほかには焼き物の展示や観光ガイドマップ、お土産などを見て過ごす。そして飛行機は定刻の19時25分に成田へと向けて飛び立った。
今回は、春秋航空日本の737円セールで佐賀行きを決めたのだが。何も知らなかった場所なのに、1週間毎日楽しかった。九州は熊本・福岡に次いで3県めとなるが、それぞれに良い場所、美味しい食べ物がある。残すは、大分、宮崎、鹿児島、長崎の4県。今度はどこに行こうか、次回が楽しみになる九州、佐賀の旅だった。
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